遅読家の本の思い出

とにかく本を読むのが遅い私による読書歴

【読了】プロデュースの基本

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2021/5月 読了

沢田研二からBUMP OF CHICKENまでを手掛けた音楽プロデューサー木崎賢治氏の本。
子どもの頃から大活躍というイメージがあるが、この本にはその頃の話も織り込まれており、テレビを通じて色んな音楽を聴いていたけど、その裏ではこんなに大変なことになっていたのかと感慨深い気持ちにもなった。

それはさておき、個人的にプロディースの仕事というのが気になって手に取ってみた、こちら本は具体的なプロデュース術というよりも、名プロデューサーがどんな思いで仕事をしてきたかがまとめられている感じ。

そりゃそうだよ、昭和から突っ走ってきた人に「プロデュースのコツは?」と言われても、こうやって思ったことを書き出してみないと整理する機会なんてないですもん。

これ、私が取材をしていても同じで、インタビューイは私が繰り出す質問で「色んな事が整理できました」と仰います。

それと同じ感じで、色んなことが書かれています。

 

この中で特にコレは意識したいと思ったのは

「アーティストこそ、お金の流れをしておくべき」の章

木崎さんは関わるアーティストには、出版権や原盤、CDが売れるとどうやってお金が入ってくるのか、グッヅの売り上げ、ライブの売り上げ、ライブにかかる人件費など、そういったお金の流れこそアーティストは知るべきだと書いてます

この点は同意しかない。
どんな仕事の人でも、自分のお給料がどういう仕組みで入ってくるのか把握しておいた方がいいと考えています。

 

あともう一つ、心がけたいなと思ったのは

「いいほうに変わるという前提で人と向き合う」の章

仕事柄、勘ぐってしまうことも多いのですが、できるだけステレオタイプで人を判断しないようにと感じました。

この章ではワガママについても書かれているのですが、

理不尽なことをする人はワガママだと思うけど、自己主張するはそうではないと思うんですよね。

 この一節には色々と考えさせられました。

SNS社会で自己主張が激しくなってきているから、一見ワガママに取ってしまいがちな世の中になっているのかなって思いました。

その後に続く一節で

アーティストが「あれは嫌い、やりたくない」と言ったとしたら、それは個性だし、人と違う個性を表現する仕事をしているんだから、それを受け入れてげげたらいいと思います。その代わり「じゃ、何をやりたいの」と質問します。その個性が他の人と一緒だったら、アーティストとしての存在意義がなくなってしまいます。

この「何をやりたい」がこれから重要になってくると思います。アーティストに限らず、どんな人にも。

とはいえ、この「やりたいこと」って中々見つけにくいんですよね。
大体、アレもしたいコレもしたい人間なので(笑)。

 

プロデューサーを目指す人に限らず、マネジメントする立場の人にも手に取ってもらいたい一冊です。
話し言葉で書いてあるのでとても読み易かったです。

 

 

【読了】水木サンの幸福論

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 2018年7月 読了

生前、水木サンは「しないではいられないことをし続けなさい」とか「怠け者になりなさい」という名言を残されていた。
恐らく、多くの人がそれを真に受けて「自分はこのままでいいんだ」と勘違いをしている人も多いのではないかと思う。安心して欲しい、自分もその中の一人である。

好きなことだけやってればいい。そう思うのは、一種の自己肯定でもあるだろう。
それもありだ。

だがしかし!

実際の水木サンは努力家というか、思考の人だったのではないかと、周囲にいた方たちのエピソードなどを聞くとそう感じる。

例えば…孫弟子にあたる、京極夏彦先生が「ほぼ日」で受けたインタビューでは

京極 「のんびり、やりなさい」なんて言うじゃないですか。
「なまけものになりなさい」と、若者たちに。
これ、ちょっと聞くと
「あくせく働いてもしょうがないよ」って
メッセージだと、思うでしょ?
糸井  そう聞こえますが。
京極  違うんです。
糸井  ‥‥うん(笑)。
京極 「怠けていても食えるような人間になれ」ってことなんです。
糸井 そうだと思った(笑)。
京極 「水木さんは、天才でお金もあるから怠けられるんです」と。
「才能のない人は働かないと餓死するだけですよ」と言って、
わはははっとお笑いになる。

「ほぼ日」の睡眠論
京極夏彦はいつ眠るのか。第2回目

www.1101.com

 

あと京極先生はどこかで言っていた言葉が
「水木先生はウケるものを描く為の努力は一切しません。が、自分の描きたいものをウケるようにする努力は並大抵のものではありません。」
ソースがどこかが分からないけど、努力のかけ方が違うっていうのが分かりますよね。
好きなことをし続けられるようなことに対しては努力しているんだってこと。

 

あるテレビ番組ではこういっていたからね

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本当にブーム起こしてみたいねw

 

 

現代ビジネスに生前最後のインタビューっていうのが掲載されているのですが、そこでもまた手厳しいことを仰られてました。

――漫画を描く上で、つきあっていて影響を受けたり、参考になったりした人物は居ましたか。

水木 居るにはいましたが、それほどでもないねえ。99パーセントは馬鹿だから、話せる人間は百人に一人ですよ。

――性に合わない人間ともつきあうべきだ(*136ページ参照)というようなことをゲーテはいっていますが、水木先生もそんな人たちともつきあってきましたか。

水木 馬鹿な編集者がきてもマネーのためにOKして、向こうがいっていることを理解してやるわけですよ。

――馬鹿な編集者が多かったですか。

水木 多いんじゃないですか、給料をもらっている人間の多くは餓死する心配がないから、あまり努力はしないし、自分を解放する技術というものがない。編集者に限らず、サラリーマンの8~9割が馬鹿なんじゃないですか。

――では、そういう馬鹿は、どうやって生きていけばいいのでしょう。

水木 自分を理解することが大事ですよ。自分のことを正しく見られない人っていうのは勘も鈍いし、成功や幸せとは縁遠い。水木サンのように、ゲーテを暗記するまで読むのはいいことです。

――知識ではなく教養を身につけないといけないわけですね。

水木 そうすれば水木サンのように頭が進みますよ。勘が鈍くて馬鹿なグループからひとりでも脱出できれば、世の中がよい方向に進むんじゃないですか(笑)。

 

gendai.ismedia.jp

 

もしかして、この方は昭和最初のマーケター?
マネーのためなら、おバカにも寄り添う。
そんな老獪なおじい様の幸福論です。
色んなものを乗り越えてきたから、そうなれたということでしょうか?

これからの人生に上手く生かしたい水木サンのお言葉でした。

 

水木サンの幸福論 (角川文庫)

水木サンの幸福論 (角川文庫)

 

 

【読了】話し方入門

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2021年3月 読了

音読、楽しい。
最近の私、語彙力アップしてるんじゃない?
なんて錯覚を起こしています。

毎日5分間音読をして1年くらいになる。
大体1ヶ月に1冊ペース。
たった5分だけど「継続は力なり」の言葉通り、頭に内容も入るし、会話が以前よりもスムーズになっているように感じる。

しかも今回はかD・カーネギーの「話し方入門」だ。
パブリックスピーキング、要は人前で話すことを前提として、話題のピックアップの仕方から構成、話し方、話す人の心得がまとまっている。

前回の書評

 

slowreadbooks.hateblo.jp

 でも書いたと思うが、さすが名著と言われるだけあって、内容が色あせない。
基本中の基本だよねと思うことばかりがまとまっているので、これまで読んだビジネス書なんて必要ないんじゃないか?と。
結局、ビジネス書は言葉を変えて同じことを書いてあるというのが、よく分かった。

タイトルにもあるように「話し方入門」なので話し手になる人にお勧めではあるが、これは文章を書く人にも共通で使えると感じた。
写真に写す付箋がその証拠。
(最近、気になる言葉に付箋を貼るのが趣味なんです)

そう!そう!そう!
と言いながら付箋をべたべた貼っていった結果である。
話し方も書き方もこれでレベルアップできるように精進するわ。

 

ちなみに音読している以外にもkindleで別な本を読んでいるので常時2冊進行。
だから読むのが遅いんだよね😅

 

カーネギー話し方入門 文庫版

カーネギー話し方入門 文庫版

 

【読了】その女、ジルバ(全5巻)

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21年第1クールのドラマで、唯一見通したドラマが「その女、ジルバ」だ
その女、ジルバ | 東海テレビ (tokai-tv.com)

 

40歳独身の主人公・新(あらた)がひょんなことから高齢バーで働き始めることになり、そこで出会う80代のママや70〜50代の先輩ホステス達の生きざまを間近で見ることで、40歳独身のこれからの生き方を考えるというストーリーである。

自分もすでに40歳をとうに越して、どちらかと言えば先輩ホステス側になっているが、40歳になった頃の自分を重ね合わせながら見ていた。

 

というわけで、ドラマのストーリーに感銘を受け、原作も…というコトで早速読んでみた。

 

ドラマも原作もベースになっているのはブラジル移民と戦後、そして東日本大震災の事であるが、ドラマはそれに加えて、ママや先輩ホステスの過去や年齢なんて関係ないという姿を見せつけられる。

原作はよりブラジル移民の歴史やくじらママの戦後の回顧録が深く描かれている。

個人的にはドラマでの新の今後が気になっていたのだが…それは原作を読んでのお楽しみにしておこう。

先ほども書いたが、早くから一人で生きてく覚悟をして50歳も目前になった。どちらかというと、40歳で不安になる新を余所目に楽しくやっているホステスと同じ気持ちでドラマを観ていた。

実社会でも「そんなに悩むことはないさ」と思うことが多々あり、私もそんな子たちのために高齢バー始めようかな?と思った。

バーでなくても、自然に仲間が集まり、また去るような場所をつくりたい気分になった。
そうだ!駆け込み寺だ!

駆け込み寺を作ろう!

 

最後に原作の中から私的名言を紹介したい。

「幸せなのは良い人でも
 悪い人でもない
 心が身軽な人よ」

くじらママのセリフで、とても共感した言葉だ。実にそうだなと思い、改めてそう生きたいなと決めた。

そして、有間さんがあとがきの中で、ご自身が漫画家デビューしたときの初代担当編集さんが残した言葉

 「ものかきは、ペンを持たない人(世の中に発信しない人、その手立てがない人)を踏みつけてはいけない」

これは物書きのはしくれとして、自分も心に留めておかないといけない言葉だと、すぐにノートに書き写した。

この2つの言葉、忘れないようにPCのデスクトップの付箋に書いてある。

 

その女、ジルバ(1) (ビッグコミックス)
 

【読了】知ろうとすること。

2018年5月 読了

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昨日は震災から10年。
あっという間という感覚もあれば
まだ10年でこんな感じか…
と複雑な気持ちになる。

震災後、一番問題になったのは東京電力福島第一原子力発電所の事だろう。

当時Twitterで早野龍五先生は早くから発電所の事故やそれに付随する放射線の影響について投稿されており、早速フォローした。

色んなデータを集め、分析し、原発から20km圏内でも圏外とは変わらない数値であること。そして、元居た土地に戻りたい住民のフォローをしていた。

そのことをまとめたのが、こちらの著書である。

2014年に出版されて、翌15年には電子書籍で買ったのに、読んだのは18年って(笑)
いつまで積読のやら…という感じだが、読んでみた感想は

「もっと早く読むべきだった」

だった。

糸井重里氏との共著でもあって、とても読み易い対談仕立てになっている。
誰も彼も論理的で、理系的な発想ができるわけない。その代表として糸井氏が早野先生に質問をぶつけていく。
一方、早野先生は丁寧にその質問の答えられており、科学が苦手な人でもすんなりと入りやすい。

できれば、まだ震災や原発事故のことが脳裏に残っている内に思い出しながら読んでみることをお勧めしたい。

 

知ろうとすること。 (新潮文庫)

知ろうとすること。 (新潮文庫)

 

【読了】地頭力を鍛える

2018年2月 読了

 

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 ここ数年、つくづく『考える』について考えている(笑)。

自分自身が『考えること』についてもっと勉強しないとな…と
思う一方で、子どもたちの考える力が弱くなってきている。
という話を聞いたからだ。

考える力が弱くなっているのは、大体のことはネットを検索すれば
模範解答や参考になる回答が出てくることも一つあるが
もう一つは、親がレールを敷いて、自分が考えなくても答えが
出てくる環境になっていることも、もう一つの要因だと考えている。

そこで、『考える』という行為そのものについて学ぶのに
手に取ってみたのがこちら。

ちょっと前から、各テレビ局のクイズ番組で東大生たちがもてはやされているが
彼らの口からも出てきた『フェルミ推定』という、簡単に言えば考え方について
説明されている。

例えば「え!そんなの数えられないよぉ~」となるような問題が
ある仮説を元に答えを導き出すことが可能だよね。ということ。
発想の転換とでもいうと簡単なのかな?それを『地頭力』としている感じです。

(説明かなりざっくりです。ざっくりだから気になった方読んでみてください)

地頭力を鍛えるには、色んな考え方、問題解決方法を知っておいた方がいい
ということで、本書の中には色んな考え方が書いてあります。

考え方について最初に手に取っても良いけど、本を読みなれていない方には
ちょっと大変かもしれないなと感じました。

これ漫画もあるようなので、考え方について学びたい方はぜひ…。

 

地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」

地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」

 
まんがでわかる 地頭力を鍛える

まんがでわかる 地頭力を鍛える

 

 

【読了】今あるもので「あか抜けた」部屋になる。

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2020年12月頃 読了

 

実は高校は工業高校インテリア科卒業なんです。
でも、高校で勉強したことは日光彫りと家具の図面、家の設計、パースを書き
建築やインテリアの座学もありましたが、インテリアのコーディネートに関しては
勉強していないなぁ…と。

あ!部屋を広く見せる方法とは何となく教えてもらったかもしれない
あと色をたくさん使い過ぎないとか

ということで、インテリアや家具、建築物をみるのも結構好きなんですが
つい自分好みの派手なものを見つけると買ってしまいがちで、テイストも
ごちゃごちゃな人様にお見せできるほどのお部屋ではございません(笑)。

そんな部屋をどうにかしたいと手に取ったのがこちらの本。

改めて部屋づくりの法則を知ることができ、次の引っ越しで生かそうと
やる気満々です。

この部屋づくりの法則ですが、店づくりの法則にも生かせるのではないかと
思いました。

例えば
・対角線が全てを決める!
・部屋の主役にしたいものを入口の対角線に置く
・小物を三角に並べる

などなど
これは個人の部屋だけでなく、お店にも言えることではないかしら?って
思ったのですがいかがでしょう。

数年前から誰かにやって欲しくて言いまわっていたいたことを
自分でやった方が良いのではないかと考えています。
事務所兼ショップ兼○○

現実化したら、この本の法則で素敵な場所にしようかと思います。

 

 

今あるもので「あか抜けた」部屋になる。 (サンクチュアリ出版)

今あるもので「あか抜けた」部屋になる。 (サンクチュアリ出版)

  • 作者:荒井詩万
  • 発売日: 2019/02/07
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)